国内向け金襴手を代表する型物、その中でもとくに声価が高いのがこの鉢です。
腰が深く口縁が張り出した大ぶりの器形で、見込みに堂々たる雲龍文を据えています。
周囲には赤玉と呼ばれる大きな丸文と萌黄地の丸文を配し、地には幾何学文様を描き込み豪華な空間を構成しています。 |
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十二単(じゅうにひとえ)の公家女性をかたどった変形皿で、俗に姫皿と称されます。
型物の一つとして知られるもので、身分の高い女性の祝賀的な目的のために特別生産されたものと推測されています。
艶やかな大垂髪(おおすべらかし)に上品な顔立ち、装束に施された華麗な文様が見どころです。 |
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肩が張ったボディーに高い頸、鐔(つば)がついた帽子のような大きな蓋が載る形状は、輸出向け大壺の特徴です。
器面には満開の桜の下で酒宴を楽しむ人々が、染付を主に赤と金、わずかな黒で表現されています。
このような日本の女性や風俗のデザインは、輸出品によく使われました。 |