198 鍋島青磁瓢形皿 製作年代 元禄(1688−1704年) h4.2cm d14.0cm

青磁の皿は意外に多い。大川内山に藩窯を設けたのもここに良質な青磁鉱床があったということも理解できる。
この瓢形皿はそれらの中にあって群を抜く傑作であり、まず造形の美に打たれるのは筆者のみではなかろう。
この形姿をだれが創造したのか、神か、人かさらに青磁釉を丹念に塗りこめて神秘な釉調を生む。
これは藩窯という背景の中から無名陶工が引出したもので、最高度の境地から生まれた息をのむ珠玉な作品である。