192 鍋島染付薔薇文向付 製作年代 元禄〜正徳(1688−1716年) h7.4cm d9.8cm

この形の向附は色絵にもあるが何んとなく散漫な感じがする。
この染付の方はきりっとしていて古格があり、時代と陶工の精神の差が極端に感じられる。
このような意味あいからも小品ではあるがなかなか味がある。器形も口縁部の張り出しと地紋には好意がもてる。
これだけの風格ある向附はそうあるものではない。向附は伊萬里等を合わせると星の数ほどあるがかすかに大名用品を思わせる気品が漂っている。