178 鍋島青磁染付桃文皿 製作年代 元禄(1688−1704年) h3.9cm d14.5cm

鍋島には吉祥文様として桃の図を描いた伝世品が多い。
果実は少なく柘榴や瓜を描いたもの位である。この作品は極端に図案化していて他に類品を見ない。
大形の桃は器の三分の一を白地で抜き余白は青磁で埋めている。小形の桃は全部地紋で表現するという実に想像を絶する描き方に驚嘆する。
桃花は一般の描き方に反し先を丸くしているこれも異色である。鍔状の口縁部には青磁釉をめぐらすなどセンス抜群モダンな佳品である。