173 鍋島色絵青海波葵文皿 製作年代 元禄〜享保(1688−1736年) h4.2cm d14.8cm

鍋島らしい装飾性に徹して創造された。日本独特の美しさともいうべきものである。
青海波を描いて水を象徴し、それに葵の花を配した鋭い構成である。この作品から流れる雰囲気は、ゆうべからざる美の世界を醸し出している。特に緑の葉の色調はエメラルドか、翡翠の宝石を見るようで、神秘的な香気と魅力を湛え見るものをして思わず讃嘆せしむるのである。
至高の芸境を示す作品の一つである。