172 鍋島色絵青海波水仙文皿 製作年代 享保(1716−1736年) h4.2cm d14.7cm

元禄初期のものに見るような斛はないけれども、なかなか瀟洒に描かれている鍋島らしい鍋島である。
青海波の染付の部分と、水仙を描く白地をうまく振分け、空間の支配という点においても非凡なものがある。又葉の染付、緑、黄の配色、輪花の赤線など、色の扱い方もなかなか創意にとんでいる。
意匠は斬新で洗練されており、装飾効果を追い詰めながら、余情ある工芸として面目を発揮している。