165 鍋島色絵蜘蛛之巣梅花散らし文八角皿
製作年代 元禄〜正徳(1788−1716年) h4.5cm d14.2cm

鍋島独特の墨はじきの手法を巧に応用したもので、染付地に蜘蛛の巣を張り、梅花を散らす。水に桜花を散らすというのは風情もあるが、蜘蛛の巣に梅花を散らすとは知らない。けれども鍋島には蜘蛛の巣の模様を散見する。
物を捕らえるということで縁起でもよいのであろうか。
いずれにしても蜘蛛の巣の線描には蜘蛛の意志すら感ぜられていうべからざる鋭さを展開する。奇趣縦断破格の作品である。