147 鍋島色絵三方割牡丹文皿 製作年代 延宝〜元禄(1673−1704年) h5.0cm d19.4cm

墨はじきの手法によって、まん字の形をくずした紗綾形地紋に、丸く白地を現わし、それに牡丹一枝を描き、これを対照的に三点に組合せた奇抜なもので類の少ないものである。
墨はじきの手法は厳しく、幽かな薄墨色を呈し、これにふさわしく赤の牡丹は濃く渋く、葉の緑も枯淡で配置の妙を発揮して、いうべからざる雅味がある。
この時代から鍋島の赤は安定し、鍋島独特の深い濃い赤になっている。