133 鍋島染付隠切支丹山水文大皿 製作年代 元禄〜享保(1688−1736年) h7.4cm d29.9cm

鍋島藩窯で十字文の入った大皿が製作されたということは全く信じられない。然しこの皿は事実を雄弁に物語っている。
九州地方の切支丹弾圧を遁れて、この皿を隠しもった信者は下総(千葉県北部)に安住の地を求めた。左方の屋根下に十字文、網を高くほした竿頭に明確な十字文を見ることができる。
これと同様の同じ皿が先年西ドイツで発見されたが十字文はない。鍋島藩窯の十字文大皿として歴史的貴重な作品である。