127 伊萬里色絵菊文猪口
 製作年代 延宝〜元禄(1673−1704年) h5.3cm d7.8cm

乳白手の枯淡な素地に朱色で菊花を描く、その描法は鋭く名刀を思わせる切味である。造形も見事で聊かの狂いもない、録袖を施し一層この器を引締めている。
菊花の大輪の中心に金彩を掛け、周囲に菊花5点を配置している。小品であるが見応えがある。
この作品は何れも赤絵町の無名画工によって描かれたものであるが百戦錬磨の手腕はさすがで風格ある最高の味を発揮して楽しめる向附である。