122 伊萬里色絵小鳥形香合
 製作年代 寛文〜延宝(1661−1681年) h3.6cm w8.0cm

なんて名の小鳥であるか知らない。巣について卵をあたためているようにも思われる。
いずれにしてもこの新鮮破格な初々しい感覚にはただ驚くばかりである。
赤、黄、緑その配色は俗塵を離れ、その雅境は陶工の高さを示し、余韻尽きず言葉の無力を感ずるのみである。
特に注目すべきはこれと同形のものが大樽窯跡から発掘されたことをしるしておく。
何れにしても手練の色彩感覚を発揮した警抜比類風格の極めて高い作品である。