108 伊萬里色絵猫置物 製作年代 享保〜宝暦(1716−1764年) h15.1cm w10.0cm

犬と猫は日本の多くの家庭で飼育する動物である。
江戸時代には人間より犬を大切にした法律があった。
これにひきかえ猫は案外粗末にされた。伊萬里で犬は作られなかなかの名品も残っているが猫はこれ以外に余り見かけない。
これは窯場で猫を忌み嫌っていた関係で締め出されたのである。
何しろ鍋島藩は化猫騒動の本家であるから藩祖に遠慮して来たものと思われる。
行儀よく坐った猫は如何にも愛らしく班点もよく的を射ている。