101 伊萬里染付兎波文皿 製作年代 寛永(1624−1644年) h2.9cm d20.5cm

波に兎図としたが、上の方は雲で、下の方が波である。
伊萬里の古い作品には兎の文様が特に多いのが目につく。
これは中国の影響を強く受けているからである。ただこれを見て中国の兎と異なる点は、日本の兎は耳が長く目の玉が黒一点であるが、中国の兎は耳が短かく人間の目のように表現している。
これは磁器創生期から漸く脱し、観念も技術も熟しその醍醐味は形象の彼方に厳然としている。