096 伊萬里鉄砂香車将棋文徳利 製作年代 寛文〜元禄(1661−1704年) h14.1cm

鉄砂釉の小さな徳利に三方割に将棋の香車を描く、何んとも洒落れたデザインである。
多種多様の伊萬里にはいつも驚かされるがいまだかつてこの様な作品を見ず、将に珍品中の珍品である。
三百年人の眼にも触れず廻船業の旧家の倉庫に藁に包まれて寝ていたものを偶然の機会に発見したものである。
陶工は無意識に作っているが、実は何んであるか体で知っている。その中で黙々と生まれたものである。