057 伊萬里色絵菊花文蓋付壺 製作年代 延宝〜元禄(1673−1704年) h32.7cm

この手のものを柿右衛門と呼んでいたが、これは誤りで伊萬里の初期赤絵である。
これらの伊萬里赤絵は寛文時代オランダ東印度会社の特別な註文によって作られたもので当時の輸出の花形であった。
元禄以前のものはさすがに、器形に鋭さと調和があり、菊花を描いた赤にはこの時代のよさが日立っており、緑、群青の色感にも溌刺たる生命の躍動がある。
これはある意味で不滅の価値がある。特に蓋のあるのは世界でこの壷のみである。