022 伊萬里色絵鶉粟文皿 製作年代 延宝〜元禄(1673−1704年) h3.1cm d14.9cm

赤絵の手法が極点に達した時期のもので、その緻密な手法も分業を徹底して行なうことによって生ずるものと思われる。鶉の腹の点線の連続した巧妙な筆致は神技というよりいうべき言葉がない。赤い柴垣に接する鶉が対照的に群青、足を踏みしめている鶉が赤、特に一本の足で支える力強い描き方には驚嘆する。
その配色は誠に微妙で実際の鶉の色とは遠いが、親しみのもてる佳品である。